2004年12月10日金曜日

居酒屋

今は出張中。

ホテルの近くの小さな居酒屋に入ってみた。テーブルが4つくらいとカウンターがある。
私が店に入るのとすれ違いにカウンターにいた客が一人帰っていったところだった。テーブル席には,常連客らしい3人とカウンターの奥に1人の客がいた。
店はオヤジひとりでやってるようだ。カウンターには,不似合いなクリスマスっぽい花がひとつ飾られている。

さっき出て行った客のいたカウンター席が手早く片付けられたので,そのカウンター席に座った。

とりあえず生ビールを注文した。キリンだった。

ビールを飲みながら壁に貼られている品書きを見た。「おすすめ」のホワイトボードの「鯛の兜の塩焼き」も気になったが,焼き鳥盛り合わせを頼んだ。時間がかかるというので豚キムチも頼んだ。オヤジはすぐに焼き鳥にとりかかった。焼き始めたところに電話が鳴った。

オヤジは,コードレスフォンをとった。コードレスフォンを肩に挟みながら電話で話しながら豚キムチにとりかかる。
電話を受けるオヤジの声が嫌でも聞こえてくる。
どうやら身内からの電話のようだ。ややこしい問題で愚痴を聞いてるか非難されているのかそんな風だった。

電話をしながらも手は動いてる。手のこんだ料理を頼まなくて良かった。

いっこうに電話は終わらない。カウンターの客が出て行く。オヤジは電話を切らずにそのまま勘定をした。
豚キムチが出てきた。ビールのおかわりを頼んだ。

豚キムチは電話をしながら作られたものだ。味は全く期待はしてない。でもおいしかった

まだ電話は終わらない。焼き鳥も焼き上がった。

塩で焼いたものでこれもおいしい。でも追加の注文をする気にはなれない。電話が終わらないのだ。
ビールを飲み終えると目と手振りでお勘定をお願いした。勘定を払って店を出た。

電話はまだ続いている。

「だめだこりゃ」今は亡きいかりや長介さんの声が聞こえた気がした。

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